『梶原一騎伝 夕やけを見ていた男』斎藤 貴男

 Amazonのレビューにもあるように、一定世代の男性にとって「梶原一騎」という名前と、彼がもたらした影響は遺伝子レベルにまで達して息づいているといっても過言ではないと思う。私もその一人なわけで、浅草キッドの『お笑い 男の星座』でも梶原伝説を興味深く読んだ。
 ただ、個人的にはそういった幻想を持つほどまでの人物の「伝記」というのは読むのに躊躇がある。偶像であったその人物像が崩れてしまう怖さがあるからだ。それでもこの本は読んでみたいなあ、と思ってはいる。それは自分が歳を取って梶原一騎の遺伝子が薄れてきているからかもしれない。

梶原一騎伝 夕やけを見ていた男 (文春文庫)

梶原一騎伝 夕やけを見ていた男 (文春文庫)

お笑い 男の星座2 私情最強編 (文春文庫)

お笑い 男の星座2 私情最強編 (文春文庫)